妻、母、ときどきUSCPA

育休中、2018年6月からTACでUSCPAを勉強。半年で全科目合格。勉強方法やワーママキャリアに関して発信していこうと思います~。USCPA、働くママの輪を広げたい!

【監査法人】入る前に知っておきたい仕事の進め方【USCPA】

今日は監査法人に入所してからの

8ヶ月間で学んだことをまとめます。

特に、調書の文書化とテストプランについて。

まとめる理由は2つあります。

1. これから期末を迎える自分のため

2. 今後監査法人に入所する新人のため

 

監査法人とはどんなところか

監査法人という場所は、

監査を10年以上やってる人がゴロゴロいて、

まぁもう職人です。プロ。例えば、

会計的におかしい日本語を書くと

「この日本語の意味が分かりません。」

ってふっつーに言われます。

「この日本語は論外です。」とかね。

日本語から否定されます。

「日本語読めますか?」とかもね。

「日本語読めないと思いますか?」

って聞き返してやりたい。(まじで)

 

そんな世界ではありますが、

職人が気に入るように「お作法」を身につければ

少しずつ指摘も減ってきます。

もちろん、教えてくれる優しい人もいます。

せっかく学んだことでも、

書かないと整理がつかない気がするので

その「お作法」についてまとめます。

 

各勘定科目のAssertionと手続を考える

期末監査を想定するとして、

自分の担当する勘定科目が発表されます。

前期調書があれば、それを参考にしつつ、

実際にどのような資料を依頼して

どのような作業を実施すべきか考えます。

一言で言えば「作業の目的」を明確にする。

 

1) 何でこの作業をするのか

2) 確かめたいAssertionは何か

3) その手続で確かめられるのか

 

ここで注意すべきポイントは、

「前期調書を疑うこと」

 

・この手続は本当にいるのか

・この手続で本当に確かめられるのか

・何でこの手続をしたのか

 

研修で配布される資料とかですと、

「ここがおかしいと思います」とか

言えるのですが、何故か前期調書は鵜呑みにしがち。

一発でインチャージの逆鱗にタッチ♡(死亡)

 

「何でこの作業したの?」と聞かれた時に

自分の考えを説明できるようにしておきましょう。

これ、本当に大事です。

 

本当は共有したくないけど...笑

勘定科目に対して手続とAssertionに困ったら

このリンクがめっちゃ参考になります。

https://jicpa.or.jp/specialized_field/pdf/00651-002063.pdf

作業中にググって見つけた私は女神。

 

このテスト、何で前期やったんだろう...

このテストのAssertionは...?

の全てに対して答えてくれます。神。

 

クライアントに依頼・質問するとき

自分の勘定科目のテスト内容を全て確認して、

アサイン期間に対する作業量の把握)

分からないところは全て洗い出し、

(インチャージに質問するため)

実証テストをするところが分かった。

 

ここまで来ると、クライアントに資料を依頼。

依頼方法としては、

「・何のために(思ってたのと違う、は困る)

・いつまでに(自分のスケジュール管理のため)

××をください。」

 

で、待ってる間に勘定科目の増減コメントを書く。

増減コメントを書くときの資料は、

・補助元帳(摘要とかに詳細があると助かる)

・議事録

監査法人と経営者のヒアリング議事録

・四半期レビューの増減分析

とかが役に立ちます。

意外と何でも載ってます。

ある程度まとめつつ、

よく分からないものはまとめて質問。

 

依頼している資料が入手できたら、

サンプル選んで証憑依頼。

その間に、下記を文書化。

・母集団の定義

・選んだテスト方法の理由

・サンプルの基準

(ここはまじで頭使うこと!

思考停止で前期丸写しは逆鱗タッチ)

 

テスト結果の文書化

ここからは「お作法」そのものです。

文書化するときは!

(まじで入所前に教えてほしかった)

1. 実施した監査手続(閲覧、質問、確認等)

2. 何を見た?誰に聞いた?

3. そこから得た客観的事実は?

4. 会社の主張は?(会計処理)

5. 監査人の主張は?(基準に照らして)

これを綺麗にまとめて書く!

 

実証テストすると、ほぼ間違いなく

どこかの勘定科目で「おや?」と思うような

例外処理とか特別処理とかでてきます。

その時に、

「当会計処理は××であることを確かめた。

以上のことより、問題ないと判断した」

みたいなことを書いたら即アウト!一発アウト!

 

想定されるダメ出し。

・どうやって確かめたの?

・判断の基準は?

・そもそもこの会計処理は認められてるの?

・この日本語の意味が分かりません。(な訳ないやろ)

なので、聞かれる前に書く!!!

 

専門用語やフレーズを使う時の注意点

前期調書で例えば、

「××氏に質問し、貸倒引当金は過去3年間に係る貸倒実績率の平均値で算出しており、問題ないと判断した」

と書いてあったとしましょう。

初めて文書化したとき、私は前期調書のこの文章を見て

「へ~」と思ってそのまま写しました笑

そしてみごとに逆鱗タッチ♡

 

頂いたコメントは

・問題ないと判断した基準は?

・この算出方法は正しいのですか?

「え、正しいんじゃないの?」

と思いながら、

基準調べて、実務指針調べて

「実務指針110項に書いてありました」

って返しながら

「なんやこれ」と思いましたが、

今はこんなに丁寧に教えてもらえて感謝してます。

 

という訳で、これから監査法人入ります、という方は

「ちょっと難しい日本語が書いてあるなぁ」

「独特な言い回ししてんなぁ」

と思う文章に出会ったらそのままググりましょう。

会計基準なり実務指針なり、ひっかかってきます。

少なくともEYのホームページは出てきます笑

そこで勉強して、基準確かめて「問題ない」としましょう笑

 

最後に

入所前にこれだけ知ってたらまじ凄いです。

つっこまれるポイント網羅してますからね。

私も誰かに教えて欲しかった。(2回目)

 

また時間見つけたらこんな感じで

日頃の現場での学びを共有していきます。