本日は3科目目のAUDの勉強方法に関してです。
AUDは財務諸表をきちんと監査できますか?監査人としての倫理観を備えていますか?を問う科目です。
私の場合、受験した科目のうち、AUDが1番手応えがなくて確実に落ちた…と思いましたね。あんなに完璧に仕上げたのにこの出来かいな、と帰り道は絶望しておりました。
結果は90点で合格だったのですが、AUDは4科目で最も想像力が必要とされる科目だと思います。違う言い方をすれば、暗記部分でしっかり正解しないと落ちやすい科目と考えております。
AUDの本試験を受けて気付いたこと
1. 4科目のうち、最も深い理解がもとめられる
2. レポートの違いや監査手続きの暗記分野は得点源
3. TBSのIC関連は時間をかけすぎない
4. これFARやん!っていうTBSが出る
AUDの本試験を大きく分類するとしたら、3つに分けられると思います。
①暗記問題 (対策100%可)
②IC含む倫理問題 (対策50%可)
③FAR・サンプリング問題 (対策80%可)
このうち、勉強する際に最も大切なのが①暗記問題であり、本番で実践力が問われるのが②IC含む倫理問題、その中間が③FAR・サンプリング問題、といったところでしょうか。
AUD対策の勉強方法
1. 監査手続きの順序・内容を徹底的に暗記
AUDはTBSでIC(内部統制)やAuditorのIndependence等の倫理関連の問題が出題される可能性が非常に高いです。これらの問題、特にIC、は「倫理」とだけあり、主観で判断しないといけない問題が多くあります。例えば、「この状態でICはpresent / functioning / redesign?」といったような質問です。予備校の問題集で同じ状況説明の問題をしていたら答えは分かりますが、初めて読む内容でその状況がアウトかセーフか、考え方によって違ったら…と、悩み始めたら底なし沼です。
そこで、こういう問題が来ても合格するには、暗記部分を確実に正解する必要があります。私がAUDを合格できたのは、暗記部分を徹底的に覚えていたからだと思います。
そのため、まずはClient予定の企業から「監査してほしいです」と依頼がくるところから、Opinionを出すまでの一連の流れを覚えましょう。その際に、具体的にどの段階でどの作業をする+その理由まで徹底しましょう。例としては、ClientのInternal Controlに関しては段階的に理解を深めていくのですが、そのタイミングと必要な理解度+何故その理解度が必要なのかをノートに書き出してみましょう。
ノートに書き出すのは、少なくともMCQとTBSを一回転してからが効率いいと思います。そして、その時は、テキストの傍らにMCQやTBSでの間違いノートを開き、監査手続きの流れと自分の間違いや曖昧な点を確認しながら「何でこの作業をこのタイミングでするのか」と自分の間違えたポイントを意識すると、理解が深まります。
最後に補足ですが、VouchやTrace等も問題演習を重ねることによって「感覚的に」Trace or Vouchか分かるようになると尚良いでしょう。英語で理解できるのが1番ですが、本番焦ったりするとゴチャゴチャになる恐れがあります。そのため、反復演習で身体にしみつけましょう。
2. 各レポートの違いも徹底的に
監査手続きと共に、本試験で味方になってくれるのは各レポートに関する問題です。ICやら倫理やらのよく分からない問題のなか、レポート関連の問題は本当に落ち着いて正解を選べるので、得点源です。
TAC生でしたら、Audit Report集の網掛部分は覚えましょう。TAC生以外の方は、テキストの各レポートを2枚ずつ印刷し、1枚はそのまま保管し、2枚目は各レポートの違うところやそのレポート独特の言い回し部分を黒く塗って、1枚目を見ながら覚えましょう。例えば、書きだしが “We were engaged to...”のレポートはDisclaimerのみです。
また、それに加え、MCQで出てきた問題等もそのレポートの横にメモするのもオススメです。そうすることで、まとめて覚えられる上に、「あのMCQ、あのレポートの横に書いたっけ」等とリンク付けて思いだせたり、本番前にレポート集さえ見れば総復習にもなったりもします。
3. Auditor's Responsibility等の倫理関連は洋書で覚える
TACの講師が「近年の傾向として監査人の倫理関連の出題が増えている」と話していたので、TACテキストの倫理関連は細かい年数等も含め、全て暗記しました。TBSで出題され、ラッキー!と思ったのも束の間、選択肢を読んでいくとテキスト以上に細かく聞かれていて全然分かりませんでした。そのため、倫理関連は洋書で覚えることをオススメします。そして、こちらも各機関・法律を意識しながら細かいところまで覚えましょう。(徹底的にするのは試験の前々日とかでもOKです)
4. サンプリングで手を抜かない
AUDの中で異質なのがサンプリングです。Ratioを除けば唯一の計算関連でしょうか。テキストでの説明も淡々としていて、存在感薄いし、やり方と公式がいくつかあるけど、まぁ何となく覚えてるし大丈夫かな。←非常に危険です。
公式を“何となく”覚えている=覚えていないと一緒です。本番でMCQやTBSで出題されたら、覚えてるけどどれだっけ?となって撃沈です。サンプリングは監査手続きの一部である上に、数少ない計算問題として出題できるので、MCQで数問+TBSで1問は出る、と思って対策しておいた方が身のためだと思います。(私の場合、TBSは公式ではなく表でした)
5. FARの仕訳とRatioは思いだして
AUDのRatioはFARやBECとは少し出題方法が異なる気がします。FARやBECでは実際に計算することが多いですが、AUDでは「Effectivenessを表わすRatioは?」という感じでRatioが何を表しているかを問う問題もよく見かけました。TBSでも大問1つ分割り当てられていました。そのため、Liquidity, Profitability等、Ratioの分類を再度確認しましょう。
そして最後にFARの仕訳ですが、これは最後の最後に余力があればでいいと思います。もちろん、仕訳全て思い出すにこしたことはないですが、それをするくらいなら、監査手続きやレポートの違い等を覚えた方が時間の有効活用です。ただ、FARの仕訳修正が出るかも、という意識は持ちつつ、出来る範囲の対策はしておきましょう。
まとめ
今までの科目のうち、AUDが1番具体的に書きました。何故かと言いますと、AUDという科目自体がふわぁ〜っとしている割りには、勉強内容はピシッとしていて、境界線もハッキリしているんですよね。そのギャップに気付かないまま本試験を受けると、絶対に落とせない問題で間違えてしまう、というFailへの誘いが…泣 イメージとしては、見た目は抹茶ケーキやのに食べたらワサビやった!と言いますか。とりあえず、油断は禁物です。
それが伝わればいいなぁと思い、長々と書いてしまいました。最後までお付き合いありがとうございます!
最後に!教材の紹介
AUDのアサーションと監査手続きに関する教材を作りました!
解説にかなり力を入れており、どうしてその答えになるのか?
を徹底的に説明しています。
是非、どんな教材か覗いてみてください!
アイテム: 【AUD】アサーションと監査手続
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